1.アクセシビリティ
誰もが公平にアクセスでき、最大限に自立して
遊びに参加できるような環境づくり
15歳未満の子ども約1,400万人のうち、障害のある子どもは約3%、3歳未満の子どもは約17%います。従来の公園では3〜12歳用の遊び場がメインであり、3歳未満児とその保護者の居場所が圧倒的に少ない状況でした。インクルーシブ公園をつくる際は「障害の有無」だけではなく、「全年齢」という考え方で整備することで、誰もが楽しめる理想の公園に近づけることができます。
世界の平和維持と社会の発展を目的としている国連は、「子どもの権利条約 第31条」にてすべての子どもに遊ぶ権利があると謳っています。また「障害者の権利条約 第30条」には遊びに参加する機会が、障害の有無に関わらず平等に保障されなければいけないと書かれており、日本はこれらの条項に同意して条約を結んでいます。
子どもは自由で豊かな遊びを通して、自分を取り巻く世界について学び、人や社会とのつながりを築いていきます。またさまざまな遊びに挑戦することでチャレンジ精神を育み、工夫や創造性などの生きる力を身に付けます。
遊びは子どもにとって、なくてはならないものなのです。
障害は“人”ではなく“社会の側”に存在するという“障害の社会モデル”が定着しつつある現在。従来型の公園ではさまざまな障壁によって、遊びの機会を得られない子どもたちがいます。インクルーシブとは「包含性」、すべてを含むという意味があり、どんな子どもたちにも多様な仲間と出会い、成長し合える環境を平等に用意するためには、障壁のないインクルーシブな公園が必要なのです。
誰も排除することなく、すべての人が使える公園のことをインクルーシブ公園と呼びます。
誰もがのびのびと利用でき、多様性への理解を深め、地域や社会とのつながりを広げていける。
そんな遊び場をつくるために、大切な5つのポイントがあります。
1.アクセシビリティ
誰もが公平にアクセスでき、最大限に自立して
遊びに参加できるような環境づくり
2.選択肢
誰もが自分の好きな遊びを見つけられる、
多彩な遊びとチャレンジの機会を提供
3.インクルージョン
誰もが対等に遊びに参加することで、
相互理解が深まるような環境づくり
4.安心・安全
誰もが重大な危機にさらされることなく、
のびのびと遊べる細やかな配慮と工夫
5.楽しさ
誰もがワクワクしながら自らの世界を
広げられるよう、遊びの価値の高い環境を目指す